リーダーとして学ぶべきこと
異業種から学ぶ
ビジネスマンでも、スポーツでも、異業種や他競技から学ぶべきことは多いと思います。
自分の専門分野や同業者の人たちばかりからは得られない知見が得られたり、実は大切なことは同じだったりします。
なので私も日ごろから、極力いろんなことから指導者としても上司としても親としても、コミュニケーションのヒントを得ようとアンテナを張っているつもりです。
しかし、今回は、こんなに身近に学ぶべきことがあったという、灯台もと暗し的なお話です。
師匠は…
昨日、私は久々に1日家族で過ごしました。
休みでも、なんやかんやパソコンを触っていたりして、ゆっくり家族の時間をここ数日は取れていなかったです。
この日は、特にそういった作業もなく、また、雨ということもあり、家で妻と娘と過ごしました。
そうです。
今回の師匠は私の妻です。
夕食の時間のことでした。
2歳半の娘は最近、あまりごはんを食べない日が多く、この日もそうでした。
食事に飽きたのか、椅子から降りてフローリングに座っていました。
そんなときは、残りのごはんを妻がラップに包んでおにぎりにして、娘に渡します。
そうすれば、食べてくれればラッキーですし、残しても保存しやすいです。
最後まで椅子に座って食べるというお行儀については、少しずつかなと思うので、今はとにかく少しでも食べてくれればという感じです。
しかし、このとき娘は、妻からもらったおにぎりを遊びのつもりで踏みつぶし、投げました。
これはいけません。
私なら叱って教えるべきだと考えるところです。
しかし妻は、口調は厳しくて強かったですが、諭すように娘に伝えました。
「食べ物をそんなふうに粗末に扱うのはダメ!
拾いなさい。
ママ怒ってるんじゃないよ。
分からなかったもんね。
でも、食べ物は大事にしないといけないの。
もうしないでね。
次やったら怒るからね。」
もちろん、娘はすべての言葉を理解しているわけではないはずです。
でも、妻の言いたいことは十分伝わったと思います。
まだイヤイヤ期も続いている娘ですが、妻のこの言葉には素直に従い、投げたおにぎりを拾いました。
そして、それ以降、そのおにぎりを粗末に扱うことはなく、食べてくれました。
妻から学んだこと
今回の妻の凄さは、相手の立場に立ちつつも毅然と線引きをしたことだと思います。
私なら、食べ物を踏みつぶした時点で、
「なんでそんなことするんだ!」
「だめだろ!」
と、なってしまうと思います。
しかし、娘からしたら、それは知らないだけのことで、「ちょっと遊びのつもりだったのになんでそんなに怒られるの?」と思えば、納得しないでしょうし、反発してさらにひどいことをしてしまう可能性もあります。
すれ違いは、相手は自分と同じ目線に立っているはずだという思い込みから生まれるということだと思います。
相手はどんな目線で物事を見ているのか、自分とは違う知識や経験を持っているかもしれない、と考えて、そこを理解しようとすることが重要なんだと思います。
今回の妻がまさにそれで、娘は食べ物を踏みつぶすのがどんなにいけない行為なのか知らない、という立場を理解して、その上で教えた、ということだったんだと思います。
そして、「次は怒るよ」というのも明確だし、ちゃんと認めている感じを受けました。
きっとそれが娘にも伝わっています。
つまり、子どもを指導する親でも、青少年を指導するコーチや先生でも、部下を指導する上司でも同じことだと思います。
要は、自分の当たり前と相手の当たり前は違うということです。
年齢や立場が上だからといって、自分の当たり前を押し付けたり、自分の当たり前だけが正しいと思ってしまったりすることがどんなに危険か思い知らされました。
仕事の仕方すら変わりそうな刺激を与えてくれた妻に感謝します。
諭されたのは娘ではなく、私でした(笑)