サッカーおやじの妊活&子育て奮闘記

男が家族のためにできること

子どもがプレー中に怪我をしたら?

指導者の方であれ保護者の方であれ、子どもの怪我は心配ですよね。

ただ、すぐに手当てしたり場合によっては救急車を呼んだ方がいいのか、それともプレーを続けさせていいのか、判断に困ることも多いのではないでしょうか。

 

 

 

怪我の程度がわからない!

 

指導者として子どもを預かる以上、ある程度の医学的な知識は持っておく必要があります。

また、活動にアスレティックトレーナーやドクターが帯同していることがベストです。

 

しかし、小学生から高校生まで、各年代、さまざまなレベルにおいてこれが満たされるというのは現状難しいでしょう。

 

そこで、専門的な知識がなくてもできる対処法を提案します。

 

いつ怪我した?

 

まずは、これがわかるかどうかです。

 

「あのとき相手とぶつかったときにバランスを崩して足首を捻った」のように、『怪我した瞬間』があるものと、

 

「なんか最近膝が痛い」のように、『怪我の瞬間』がないもの

 

このふたつのどちらなのかを確かめましょう。

 

『怪我の瞬間』がないものは、オスグット病など、成長期に起こりやすい怪我の場合が多いですが、まずはプレーをやめましょう。

そして、慌てる必要はないので、救急車を呼ぶ必要もありませんが、早めに医療機関を受診し、痛くなければプレーを続けていいのか、しばらくやめた方がいいのか、診断してもらいましょう。

 

一方で、『怪我の瞬間』があるものは、さらにどこのどんな怪我なのかを確かめる必要があります。

 

どこを怪我した?

 

まずは場所です。

 

頭や顔を強くぶつけた場合、まずなにかしら危険を感じれば救急車を呼びましょう。

結局大丈夫だったときは、それはそれでいいんです。

救急車を呼ばない場合、小学生であればその日はプレーをやめておいた方がいいでしょう。

中学生以上の場合、痛みがすぐになくなれば、意識・記憶ははっきりしているか、焦点はあっているか、吐き気はないかを必ず本人に確認しましょう。

すべて問題なければ、プレー可能ですが、注意深く観察し少しでもおかしいと思ったりもう一度頭を打ったりすればすぐにやめさせましょう。

また、その日無事にプレーし終えたとしても、保護者に連絡を取り、なるべくその日のうちに医療機関を受診し、24時間は1人にしないようお願いしましょう。

急に倒れたりする可能性もあるので、気づくのが遅れると命取りです。

寮生なら、寮監や同部屋の子にお願いしましょう。

目や鼻、あごも要注意です。

とにかく異常を感じたら救急車を呼び、到着まで指示に従いましょう。

 

胸やお腹を強打した場合、痛みが治まらなかったり、呼吸が乱れたりする場合にはプレーをやめ、救急車を呼びましょう。

内臓が直接破裂していない場合でも、折れた肋骨が内臓を傷つける可能性もあります。

 

腰や膝を痛めた場合、痛みがすぐにひかないときには、その日のプレーはやめましょう。

なるべくその日のうちに医療機関を受診し、医師の診断に従います。

 

そして、腕・手(=上肢)や脚・足(=下肢)です。

怪我の部位のほとんどでしょう。

これらの箇所の場合は、どんな怪我かを見分ける必要があります。

 

どんな怪我?

 

大きくは捻挫なのか、打撲なのかです。

その瞬間に捻ったのか、ぶつかったのか、を見分けましょう。

その瞬間が見えなかった場合には、すぐに本人に聞きます。

「どうした?」

と聞くとどう答えていいかわからない子もいるので、

「捻った? ぶつけた?」

と聞くのがよいでしょう。

 

足首の捻挫の場合には、プレーを中断させましょう。

中学生以上で軽い捻挫ならその場でテーピングを巻けるスタッフがいる場合には、固定してプレーすることも可能です。

程度がよくわからない場合には、捻って痛みが引かないようならプレーはやめさせましょう。

 

打撲の場合には、すぐに痛みが退けばプレー可能でしょう。

「そのぐらい大丈夫だ!」

ではなく、

「大丈夫か?」

と聞いてあげましょう。

続けられそうかどうかは本人がわかることです。

最初は強い痛みがあるけれど、しばらくしたら退いてくるケースもあります。

痛みが強い場合は一度ピッチから出し、痛みが退けば戻してあげましょう。

その後も脚を引きずっていたり、ダッシュできていないような場合には交代させましょう。

 

捻挫と打撲、どちらの場合も骨折の可能性もありますので、激しく痛がったり、変形していたり、腫れがひどかったりする場合には、すぐにプレーを中断し医療機関を受診しましょう。

痛がり方が尋常じゃない、ありえないところが曲がっているなどの場合には救急車を呼びましょう。

 

無事にプレー続行できたら…

 

打撲や軽い捻挫で、無事にプレーを続けてその日の活動を終えることができたとしましょう。

 

よかったね!

 

で終わりじゃないです!!

 

捻挫や打撲の場合、仮にプレーできたとしても、その後の対処が次の日以降の回復に大きな差を生み出します。

 

それは、アイシングです。

 

私のチームでは、1人1個アイシングバッグ(氷嚢)を毎日持参させています。


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ちなみにこれは私のです。

こんなにかわいい柄である必要はありません。

 

捻挫や打撲をした場合や、怪我から復帰したけれど、まだ完治していない場合などのときには、プレー終了後すぐにこれに氷を詰めて患部を20分冷却させます。

熱を取り、炎症や腫れを防ぐためです。

 

チームでは氷と一緒にこのようなラップを用意しておくといいでしょう。

スポーツ用は値段が高いので、梱包などに使うもので十分です。

これを使って、幹部にアイシングバッグを巻きつけます。できれば、ベンチやクーラーボックスなどの上に患部を載せて、心臓より高く上げておくことが望ましいです。

 

この2つの行為は、血のめぐりをあえて悪くするためです。

 

健康のためには血流がいい方が良いでしょうが、捻挫や打撲を早く治すには、とにかく患部の炎症を抑えることが重要です。

ラップで圧迫することと、心臓より下に患部があることにより、患部への血流が一時的に抑えられ、プレー直後の炎症を抑制します。

 

これらの一連の対処をまとめて『RICE処置』といいます。

Rest 休息(プレーをやめる)

Ice 冷却

Compression 圧迫

Elevation 挙上

の頭文字です。

 

難しい場合には、『あれやった?』

あ アイシング

れ 冷却

や(っ) 休む

た 高く挙げる

 

と覚えてください。

 

今日は怪我の瞬間や直後の話がメインでした。

明日はその後のケアやメンタル的な不安などについて触れてみたいと思います。