サッカーおやじの妊活&子育て奮闘記

男が家族のためにできること

サッカーを通じた人間教育とは?

1週間に渡り綴ってきたことをまとめます。

子どもと信頼関係を築きましょう。

保護者は、チームにも子どもにも口を出さず見守りましょう。

指導者は、ガミガミ言わずに子どもたちの考えを引き出して尊重しましょう。

めちゃめちゃまとめるとこんな感じです。 

 

 

 

教えるべきことはある

 

「親もコーチも子どもの好きにさせてたら、チームがめちゃくちゃになる!」

 

「なんでも許されると思ったらただのわがままな子になるのでは?」

 

そのとおりだと思います。

そこで、大人の出番です。

 

我々の役割は境界線を引くことだと思います。

 

子どもが楽しくプレーし、自己主張できるようになってきた。

しかし、その度合いを超えて

  1. ふざけてしまう
  2. 守備をサボる
  3. わざとファウルをする

そんなときには、その場で教えてあげなければなりません。

 

それぞれに対して私の場合はこのように振る舞います。

 

1. ふざけてしまう

ふざけてプレーする子がいて全体が緩い雰囲気になっている場合は、練習を中断して全員を集めます。

その時点で察したような雰囲気になった場合には、諭すように。

中断してもヘラヘラしているような場合には、強く、短く。

話す内容はありきたりです。

「楽しく真剣にやろう」ということです。

 

2. 守備をサボる

どの年代でも、多くの子どもが攻撃は好きだが守備は嫌いな傾向が強いです。

チームの統率レベルや選手としてのレベルは守備に表れると言ってもいいと思います。

だからこそ、失敗したあとや自分の思い通りにいかないときに、守備にハードワークできない選手は見逃せません。

その場合には、プレーを続けながら強く求めます。

しかし、「守備をしろ!」ではなく、「ポジションを取れ!」「奪いに行け!」「首を振れ!」など、具体的な指示で、今必要なことをやっていないことを気づかせます。

このときには、問いかけや、考えさせることよりも強く指示することの方が重要です。

 

3. わざとファウルをする

これは絶対に見逃せません。

即座に退場させます。

練習中なら、ピッチから出し、片方のチームが1人少なくなってもそのまま続けます。

試合中ならその場で交代です。

公式戦で、交代選手を使いきっていてピッチに残さなければいけない場合には、その場で強く叱責し、試合後に全員集めて「あれは絶対だめ。交代枠があれば即、外していた。」ということを明確に全員の前で話します。

 

3つに共通することは、「だめなものはだめ」と教えることです。

そして、普段の振る舞いとのギャップをその瞬間だけ見せることです。

子どもたちの感覚としては、

 

「いつもニコニコして優しい。

でも、これ以上はヤバい。」

 

という感じでしょうか。

そのメリハリが、楽しく真剣な雰囲気になるために大切なことだと思います。

 

もちろん、子育てにも応用できますので、ぜひやってみてください。

 

チームという組織の中にいることを教える 

 

こんなことはないでしょうか。

  • 道具の準備や片付けができない、いつも同じ人しかやらない
  • 部室や倉庫が汚い、言わないと片付けや掃除ができない

 

こんなときは全員に指導しても、個別に指導してもあまり効果はないと思います。

自分のこととして捉えられないからです。

全員に言うと、「おれは関係ない」と全員が思います。

個別に指導すると、言われてない子は「自分じゃなくてよかった」と思い、言われた子は「なんでおれだけ?」と思います。

 

 

 

そんなときは、何でも役職を決めてしまいましょう。

 

準備係、片付け係、掃除係…

 

それぞれの係は、「その人がやる」のではなく、その人が「責任を持つ」ということです。

 

例えば、倉庫が汚いときには、みんなの前で掃除係の子に言います。

 

コーチ「倉庫の掃除はどうなってる?」

 

掃除係「できていません」

 

コーチ「きれいに保つよう責任を持ちなさい」

 

 

掃除係の子は、自分でやる、みんなにやるように促す、など方法を考えます。

聞いていた周りの子の中には、「あの子ひとりが怒られるのはかわいそう」「おれがやらなきゃ」と思う子が必ずいます。

その人数が少なければ、掃除係の子と危機感を持って一緒にやった子には信頼関係が生まれるでしょうし、全員がやろうとなれば、チームがまとまっていきます。

 

私のチームでは、よくバスを使うので、バス係があります。

練習後に、「明日バスに乗る人?」とその子が確認し、こちらに報告します。

バス乗車時も、バス係が人数チェックをしてから出発します。

中学生以上なら可能でしょう。

 

小学生でもできるのは、例えば食事係です。

主に遠征や土日に、弁当を注文した場合などに、本部に弁当を取りに行く、残さず食べてごみをまとめて指定の場所に捨てる。

係としての責任感を持っていれば、そのくらいは小学生でもできます。

 

自分でやるか、だれかにやらせるか、手伝って一緒にやるかは、係の子に委ねます。

ただ、なにかあれば、係の子を注意するよと事前にみんなに伝えておきます。

 

キャプテンってなに?

 

そして、すべての責任を持つのが、キャプテンの仕事です。

 

「道具の準備はいつも道具係がひとりでやってるな」

 

と思えば、道具係に、

 

「みんなにやってもらえるように言えよ」

 

と伝えたり、ほかの子に

 

「あいつひとりでやらせないで一緒にやろう」

 

と働きかけたりします。

 

私は、チームの方針をキャプテンに相談したり、キャプテンから見て最近のチーム状態はどうかをよく尋ねます。

 

キャプテンとは、一番上手い子とは限らず、そういうことができる子であるべきです。

 

サッカー競技規則というルールブックでも、キャプテンは審判と協力して試合を円滑に進めるという役割が求められています。

 

そして、

 

係の子には自分の役割の範疇に、キャプテンにはチーム全体に、責任感を持たせることは重要ですが、

 

本当に何かあったときに責任を取るのは大人です。

 

もちろん、コーチはちゃんと見てあげて、本当に問題にならないように配慮すべきです。

バスの人数を間違えて置いて帰ってしまった、30人分の弁当をひとりで取りに行って無理して運んで怪我してしまった、など、そういうことが起こらないようにリスク管理をしましょう。

 

大人の世界でも同じですが、

 

責任者の役割は、部下に権限を委譲し責任感を持たせること、そして責任を取ること

 

これに尽きますね。

 

責任と覚悟を持って、子どもたちに自由を与えましょう。