中学生のサッカーの仕組み
昨日は、小学生の戦術について、少し入り込んで考えました。
今日は、中学生のサッカーの仕組みについて考えます。
中学生のサッカーの特徴は?
中学生になると変わることがたくさんあります。
まず、ルール。
日本では、中学生になると、ルールが一気に大人のサッカーに変わります。
ボール、人数、ピッチ。
ボールは5号級になり、8人制から11人制に、そしてピッチの広さはほぼ倍になります。
トレセンや県リーグなどでは中学1年生にフルピッチより少し狭い9人制が適用されたりしていますが、あまり普及しているとは言えません。
また、中体連や少人数クラブの多くでは、学年別の活動は難しいでしょう。
つまり、小学校を卒業すると一気に中学3年生基準での活動になり、中学1年生のうちは、成長が早い子や身体の大きな子が活躍しやすい状況だということです。
ここでも勝利と育成が天秤にかけられます。
学年別の活動ができるチームとできないチームに分けて考えていきます。
学年別の活動ができないチーム
公立中学校のサッカー部や少人数の街クラブなどです。
学年別に活動しないメリットとしては、能力の高い下級生にとっての刺激があることだと思います。
逆に一番注意しなければならないのは、上の学年には絡めない下級生の育成です。
最上級生になってからまともに試合ができるようになったり、練習を見てもらえるようになったりするのではもったいないです。
中学生で一番伸びるのは1年生です。
もちろん、難しい環境のチームも多いでしょうが、ぜひ1年生のうちに、練習で成長を見守り、試合でたくさんトライできる環境を作ってあげましょう。
学年別の活動ができるチーム
強豪の私立中学や街クラブ、Jクラブなどです。
これらのチームでは、U-13、 U-14、U-15と学年ごとに分かれて活動していると思います。
このメリットとしては、各学年でプレー機会が確保されることです。
3年間みっちり、公式戦や拮抗した試合ができます。
しかし、リスクとしては、担当コーチによってその学年で勝つことを最優先してしまい、出場時間に差が出すぎたり、出場するポジションが偏ってしまったりすることです。
1年生から2年生の途中ぐらいまでは、様々なポジションで出場し、様々な組み合わせでプレーし、2年生の途中ぐらいから徐々に勝つためのチームづくりをしていけばよいでしょう。
しかし、そうは言っても簡単なことではないので、中学1,2年生の指導者で、このようなことを意識しながら育成している方がいれば、それを周りの指導者や保護者が認めてあげることが大切だと思います。
どの人も強いチームに目がいきます。
しかし、強いチームといいチームは、育成年代では同じとは限りません。
強くていいチームを目指したいものですね。
明日は、もう少し戦術的なことに入りたいと思います。