私たち日本人は幸せ?
イタリアの驚きの日常
「イタリアでは、路線バスはバス停でもないところで停まり、運転手がふらっと眠気覚ましのコーヒーを飲みに行く。
しかも乗客は文句も言わない―。」
なにいぃぃ~!!(⊃ Д)⊃≡゚ ゚
これは、私が今読んでいる本の一節です。
サッカーを題材にした本ですが、子育ての考え方にも通じるものがあると思います。
もちろん、サッカーに関わる方はよりいろんなことを感じられるかと思います。
日本の教育の歴史
まず、本の紹介の前に、現在の日本の教育にある2つの背景について考えてみたいと思います。
富国強兵
日本は強い国になるために兵隊を養成してきました。
何かを創造する力よりも、隊長の言う通りに動くことや、国を守るために自分を犠牲にすること、そのために精神と肉体を鍛え上げることが刷り込まれました。
「スポーツ」を「体育」として教育に利用していることもこの名残と言えます。
戦後の復興
敗戦後の日本は、復興のためにみんなが身を粉にして働きました。
その結果、高度経済成長を経て発展した日本は世界有数の先進国となりました。
日本ってどんな国?
この本は、イタリアに20年住む日本人のジャーナリストの方が書いた本です。
読んでいると、海外から日本を見ることで改めて日本ってどんな国かを感じることができます。
日本には、先ほど書いたような教育が脈々と受け継がれているからこそ、電車は時間通りに来るし、24時間いつでも買い物ができます。
私たちが何不自由なく生活できるのは日本だからこそです。
一方で、イタリアでは冒頭に紹介したような日常にあふれています。
教育やスポーツについても同様で、詰め込みや強制はなく、子どもも大人もストレスを感じることなく生活しています。
そんな国がサッカーにおいては、ワールドカップで3回も世界一に輝いています。
すべてにおいて、どちらが正しくてどちらが間違っているとは言えないと思います。
文化の違いは価値観の違いですし、それはそれぞれが否定されるものではないからです。
しかし、世界有数の経済先進国となった日本といまだに若者の失業率も高いイタリアの国民のどちらが幸せかということは、次世代を担う人材を育てる指導者や親として、非常に考えさせられることだと思います。
私は数年前、2度スペインに行きましたが、スペインでも同じようなことを感じました。
経済的には間違いなく日本の方が裕福だと思います。
でも、スペインは街に活気があり、初めて会うアジア人にもみんな気さくに話しかけてくれるし、飲食店や芝生の公園に行けば大人でもすぐに友達ができます。
なにより、みんな笑顔で生活していたのが印象的でした。
平和で不自由ない日本に暮らしていて、ないものねだりかもしれませんが、この本を読んでそんなことを考えさせられました。