「重度の乏精子症の私が子どもを授かるまで」シリーズVol.4
不妊治療中の女性はどんな状態か
前回の記事でも少し触れましたが、薬の副作用、自分で自分のお腹に注射する、体内に異物が入ってくる(検査や投薬のため)、男のお医者さんの前で何度も股を広げる、そして現実的に非常に高額な治療費が掛かる…などなど。
自然妊娠では必要ないこのような日々を過ごしながら、なおかつ妊娠できるかどうかはわからない…
この時期の女性の心理状態は凄まじいものだと思います。
私も理解しているつもりですが、本当のところは、やはり経験した本人しかわからないと思います。
不妊治療中じゃない人にもできることがあります!
今、日本の夫婦の5.5組に1組が不妊に悩んでいるというデータもあります。
パートナーであればもちろんですが、男女共にみなさんの近くに実は不妊で悩んでいるけれど周囲には言えないという人は必ずいると思ってください。
そう思って過ごしていれば、思いやりのある言動ができると思います。
結婚している知り合いに対して、
- 「子どもはまだ?」と聞かずに、相手がしたい話を聞いてあげる
- 自分の子どもの話ばかりせずに、相手の聞きたい話をしてあげる
クリニックや婦人科にて、
-
なるべく子どもを連れて行かない
-
連れて行ったとしても併設のキッズルームや託児所を使うなどして待合室には入れない
夫にできることは…?
不妊治療にはお金も掛かるし、男としてより一層稼がなくてはならないのは間違いないと思います。
でも、一番大切なことは、
そばにいてあげること
だと思います。
- 日々のちょっとした話を聞いてあげること
- 絶対に夕食に文句を言わないこと
- 仕事だと言っていつもひとりで病院に行かせないこと
できることはたくさんあります。
特に、病院には極力一緒に行くべきだと思います。
仕事あっての家庭ではなく、家庭あっての仕事です。
お金が無ければ頭を下げてでもだれかに借りればいいだけのことです。
自分の見栄よりも家庭の幸せが一番大切だと私は思います。
そこまでする?
と思うこともあったかもしれませんが、ちょっとした思いやりが絶望的な状態から抜け出せるきっかけになります。
長く、障壁の多い不妊治療を、
長くて障壁も多いけれど楽しい不妊治療
に変えることができるのは、不妊に悩む本人とパートナー、そして周囲のみなさんの心掛け次第だと思います。